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レース考察 グランアレグリアが強い! 第38回マイルチャンピオンシップS(GⅠ)

2020年のマイルチャンピオンシップSは、グランアレグリアの完勝に終わりました。

強い!!

その一言に尽きる。

2着インディチャンプとの着差は3/4馬身ですが、最後の200m、特にハロン棒を過ぎて左ムチが一発入って一気に先頭に抜けていく様子は、一頭だけ力が違う!と感じてしまって仕方のない強さでした。

完璧に乗ったインディチャンプ・アドマイヤマーズをねじ伏せる

インディチャンプ鞍上の福永騎手はレース後、完璧に乗れたがグランアレグリアが強かったというコメントを出しています。

インディチャンプとグランアレグリアの後3ハロンタイムは33.2秒と同じで、4コーナー地点ではインディチャンプがグランアレグリアの外にぴったり付けていました。

グランアレグリアの外からかぶせて前に出たインディチャンプは、すぐ前にいたアドマイヤマーズ川田騎手と、それこそ打ち合わせでもしていたかのように、直線でグランアレグリアに壁を作る。

グランアレグリアは一度外に位置取りを取り直すかたちとなり、ちょっと難しいかな、という流れでしたが、前述のとおりムチが入ってから一気に先頭に立ちました。

インディチャンプとアドマイヤマーズは実績馬がしっかり実力を示した2着・3着でしたね。

後方からの競馬が悔やまれるサリオス

注目の3歳、サリオス、レシステンシア、ラウダシオンについて。

サリオスは後3ハロンのタイムでは33.1秒でトップタイム。最後しっかり足を伸ばして5着に入りました。

結果的に前有利となったレースの流れで、コーナー通過が13-13と、位置取りが後ろになってしまったことが敗因でしょう。

毎日王冠や朝日フューチュリティSでは前目の競馬で押し切っていたので、前に出したら引っかかるという馬でもないはず。

大外枠を引いたのであれば、逆に邪魔されず位置を取りに行きやすいポジションだったのでは、と思いますが、行かなかったのか行けなかったのか。アンカツ(安藤勝己)さんもTwitterでコメントしていましたね。

ただ、勝った毎日王冠の方が頭3ハロンが早かったように、マイルの流れに乗れない馬という評価は時期尚早かと思います。

レース頭3ハロン頭3ハロンタイムレース位置取
毎日王冠12.5 – 10.7 – 11.334.54-4
マイルチャンピオンシップS12.5 – 11.0 – 11.434.913-13
サリオス 毎日王冠との比較

レシステンシア、ラウダシオンについては、GⅠで戦うにはもう一回り力を付けないといけない、と見ていいかと思います。

レースの流れとしては、うまくレシステンシアの北村友一騎手がスローに持ち込み、2番手に付けたラウダシオンとともにいい流れに乗っていたように見えましたが、4コーナー時点で他の馬と比べると脚色が悪かったですね。

レシステンシアは前走比較+24kgの出走でした。NHKマイル以来半年ぶりだったので成長分と見た人も多かったかもしれませんが、単に調整不足だった可能性も。

次走それほど開けずに使ってくるなら、そこで本来の力を発揮するというパターンもあるかもしれませんね。

グランアレグリアが1強オッズに応える勝利

人気上位馬の人気支持率はこのようになっていました。

着順馬番馬名単勝支持率単勝順位複勝支持率複勝順位
14番グランアレグリア48.3%148.7%1
28番インディチャンプ9.1%37.9%3
37番アドマイヤマーズ7.2%57.9%4
411番スカーレットカラー0.4%130.9%11
517番サリオス19.2%215.2%2
715番ペルシアンナイト0.5%111.3%9
82番レシステンシア8.1%47.0%5
1014番サウンドキアラ1.5%72.5%7
第38回マイルチャンピオンシップS 単複支持率

グランアレグリアは、人気から見ても明らかに1強というオッズで、しっかり人気に応えたかたちとなりました。

サリオスやレシステンシアは単勝優位、アドマイヤマーズやスカーレットカラーは複勝優位でした。どうしても3歳は実力を見極めるのが難しい分、単勝支持率は高めになりますね。

スカーレットカラーは複勝優位の穴馬でした。同じくサウンドキアラやペルシアンナイトも複勝が強く出ていました。

ペルシアンナイトは道中後ろにつけて、最後いい足を使っていました。流れが向いたらもしかした可能性はあったのではないでしょうか。

勝ったグランアレグリアについて、ルメール騎手は「大人になって乗りやすくなった」というコメントを出していました。

来春は高松宮記念に向かうのか大阪杯に向かうのか海外に向かうのか。いずれにしても、強いグランアレグリアをまた見たい!何度でも見たい!と感じたマイルチャンピオンシップSでした。